事業所の取組について、前年度のアンケート結果と比較して、苦情の申出者や内容の傾向、苦情の受け付けに対する第三者委員の関わりについて、取組内容について変化が見られたので、考察を行った。
1.苦情の申出者や内容について
(9)苦情の申出者については、利用者の本人・家族・代理人ではない、その他の人からの申出が増加しており、前年度9.9%であったものが、14.9%となり、1.5倍の増加を見せている。 また、(10)苦情の受付状況についても、権利擁護に関することが大幅に増加しており、前年度1.7%であったものが6.7%となっている。様々な立場からの苦情の申出が増える傾向にあり、利用者の権利擁護意識が徐々に高まりつつある傾向がみられる。
2.苦情受付に対する第三者委員会の関わりについて
(13)苦情受付件数の内、第三者委員が関わった件数については、減少している。具体的には昨年度5.9%であったものが、1.9%となっている。また、(14)第三者委員への苦情解決及び改善報告の頻度については、特に報告を行っていない割合が昨年度6.2%であったものが、今年度11.9%にほぼ倍増している。事業所からは第三者委員へ報告も行いながら、普段から利用者と顔の見える関係性を築くよう努めるなどで、多様な相談窓口が機能するような取組が期待される。
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