調査概要
(1)調査の目的
徳島県内における福祉サービス提供事業所の苦情解決体制整備の状況と、事業所における苦情の申立状況について把握するために調査する。
(2)実施主体
徳島県運営適正化委員会
(3)調査日
平成17年11月1日現在
(4)調査方法
各事業所へ郵送により調査票を配布し、回収を求める方法で実施
(5)調査対象
徳島県内の社会福祉法第2条に定めのある事業所のうち、入所施設、通所施設(通所介護事業所含む)及び市町村社会福祉協議会、援護寮639事業所を対象に、調査を実施。
(6)回答率
73.9% (472事業所/639事業所)
調査内容
I.苦情解決体制整備状況について
(1)苦情解決責任者・受付担当者を配置していますか
1.配置している ・・・ 445事業所(96.4%)
2.配置していない ・・・ 17事業所(3.6%)
児童福祉施設
老人福祉施設
障害者福祉施設
その他
計
配置している
204/212
164/165
59/61
28/34
455/472
配置していない
8/212
1/165
2/61
6/34
17/472
配置率
96.2%
99.4%
96.7%
82.4%
96.4%
アンケート回答いただいたほとんどの事業所では、どの分野でも責任者と受付担当者について選任されている状況でおり、未整備の事業所も整備に向けて準備を進めている事業所も多いと思われる
(2)苦情解決規程を作成していますか
1.作成している ・・・・・ 402事業所(85.2%)
2.作成できていない ・・・・・ 66事業所(14.0%)
3.その他(未回答を含む) ・・・ 4事業所(0.8%)
児童福祉施設
老人福祉施設
障害者福祉施設
その他
計
作成している
171/212
149/165
55/61
27/34
402/472
作成できていない
41/212
13/165
5/61
7/34
66/472
その他(未回答)
0/212
3/165
1/61
0/34
4/472
作成率
80.7%
90.3%
90.2%
79.4%
85.2%
多くの事業所で規程や要綱の作成を完了している。公立民間の分類はしていないが、公立施設の規程整備の遅れが目立つ状況である
(3)第三者委員を選任、配置していますか
1.配置している ・・・・ 395事業所(83.7%)
2.配置していない ・・・・ 77事業所(16,3%)
児童福祉施設
老人福祉施設
障害者福祉施設
その他
計
配置している
177/212
142/165
54/61
22/34
395/472
配置していない
35/212
23/165
7/61
12/34
77/472
配置率
83.5%
86.1%
88.5%
64.7%
83.7%
苦情解決に社会性・客観性を持たせる第三者委員の選任は、まだ不十分な事業所が多い。苦情解決体制整備は第三者委員の選任を含めての整備となるので、未整備の事業所はできるだけ早急な整備が望まれる
(第三者委員の人数)
児童福祉施設
老人福祉施設
障害者福祉施設
その他
計
1人
12/177
5/142
1/54
3/22
21/395
2人
98/177
103/142
38/54
13/22
252/395
3人
64/177
23/142
10/54
6/22
103/395
3人以上
3/177
11/142
5/54
0/22
19/395
平均人数
2.33人
2.30人
2.39人
2.14人
2.32人
第三者委員は中立・公正性の確保ため、複数であることが望ましいとされている。選任されているほとんどの事業所では2名以上が選任されている状況である。
また、第三者委員の職種も比率としては民生委員児童委員が多いながらも、多種多様の職種の方が選任されており、これまで利用者と関わりの多かった人等、第三者委員の要件である「苦情解決を円滑・円満に図ることができる」方が事業所の実情で選任されている結果が伺える。
(4)第三者委員の職種と人数をご記入ください(延べ915名)
1.民生委員児童委員 ・・・・・・・
412名(45.0%)
2.評議員 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
93名(10.2%)
3.監事・監査役 ・・・・・・・・・・・・
141名(15.4%)
4.社会福祉士 ・・・・・・・・・・・・・
3名( 0.3%)
5.大学教員 ・・・・・・・・・・・・・・・
23名( 2.5%)
6.弁護士 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
7名( 0.8%)
7.その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
236名(25.8%)
その他の主の職種
司法書士、 医師、 保護者会、 町内会、 婦人会、 元事業所職員
元学校の教師、 地元老人クラブ、 人権擁護委員、 社会保険労務士 等
民生委員
評議員
監事・監査役
社会福祉士
大学教員
弁護士
その他
児童福祉施設
289/412
4/412
48/412
2/412
3/412
0/412
66/412
老人福祉施設
78/327
57/327
54/327
0/327
14/327
2/327
122/327
障害者福祉施設
27/129
26/129
35/129
1/129
5/129
5/129
30/129
その他
18/47
6/47
4/47
0/47
1/47
0/47
18/47
計
412/915
93/915
141/915
3/915
23/915
7/915
236/915
構成率
45.07%
10.2%
15.4%
0.3%
2.5%
0.8%
25.8%
II.苦情解決への取り組みについて
(1)貴事業所で本年度中に受付けた苦情はありますか
1.あった ・・・・ 102事業所(21.6%)
件数の最高20件、最低1件
2.なかった ・・・・ 370事業所(78.4%)
(2)苦情内容は以下のどれでしたか(延べ件数336件)
1.サービスの内容(職員の接遇)に関すること ・・・・・・
89件(26.5%)
2.サービスの内容(質や量)に関すること ・・・・・・・・・・
81件(24.1%)
3.利用料にかんすること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23件(6.8%)
4.説明・情報提供に関すること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19件( 5.7%)
5.被害・損害に関すること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
24件( 7.1%)
6.権利侵害に関すること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3件( 0.9%)
7.金銭管理に関すること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3件(0.9%)
8.施設・設備に関すること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
33件(9.8%)
9.その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
61件(18.2%)
その他の主な内容
利用者間のトラブル、 送迎時の時間の遅れ、 食事の内容、
送迎時の駐車車両について、 他設備の苦情 等
約半分が職員の接遇・質や量についての苦情で占められている。利用者との信頼関係の構築と苦情を苦情のまま終わらせず、サービスの質の向上までの取り組みに努めていただきたい。